ヨード添加塩

いつもお料理に使っている塩


Meersalz mit Jod
10ヶ月間、何の疑いもなく、「翡翠のような塩田からとれた海塩」だと思っていました。翡翠ってder Jade、この近くにもそういう海の地名(湾名?)があるものだから、字面から勝手に。脳内では、JodニアイコールJade。でも先日ふと、違うんじゃないか、mitでしょ?と思い直してJodを調べてみたら、ヨード。「ヨウ素入りの塩」でした。翡翠のような塩田って何よ、ほんとに、、、(ホントに馬鹿ぶりをさらしているようで少々凹む)。


しかし何でヨードが添加されているんだろう?と不思議になって(決して特殊な塩ではなく、スーパーでよく売っている種類の塩なんですが)調べてみたら、ヨーロッパやアメリカなど大陸(特に中央部)での食事では、甲状腺ホルモンを作る際に必要なヨード量も欠乏することが多かったんですね。そのために、ヨード添加塩を利用しているんだとか。へぇー。

食餌中のヨードは、甲状腺が甲状腺ホルモンを作る過程で必要な必須栄養素です。食餌中にヨードが欠乏する地域では、甲状腺が十分なホルモンを作ることができず、その結果甲状腺のサイズが大きくなり、甲状腺腫になります。世界で生じているヨード欠乏症は、土壌の中のヨードが枯渇している山岳地帯にいちばん多く見られます。海岸地域は、海から来るヨードが豊富にあります。アメリカには、国の中央部を横切って広がる大きな“甲状腺腫地帯”がありました。ヨーロッパにもまた明らかなヨード欠乏地帯がありました。
アメリカでは、ヨード欠乏による甲状腺腫の蔓延は、食物にヨードを添加することで完全になくなりました。ヨード化塩はいちばんよく知られた形の栄養食品です。ヨード化塩が普及する前は、学童は学校でヨードの注射を受けていました。
中西部出身の読者で、年配の方はヨード化油の注射を覚えている方があるかもしれません。アメリカではヨードの摂取量が増え、高齢化が進むにつれて、ヨード欠乏による甲状腺腫はまれなものとなりました。

ヨード化塩やその他のヨードの食品への添加は、世界の先進国の大部分であまり行われていません。ヨーロッパの多くの国では、ヨードの添加はアメリカでの行われているものに比べれば、ほんのわずかです。そして、甲状腺腫も多く見られます。例えば、ドイツでは人口の50%が食餌中のヨードが欠乏している可能性があり、多くの発展途上国ではヨード欠乏症がいまだに大きな公衆衛生上の問題となっています。

http://www.j-tajiri.or.jp/source/patient/006/17.html


ヨードは海産物に多く含まれているので、海に囲まれた日本では、むしろ過剰摂取気味なのですね。日本人なのにヨード添加塩なんか使ってて大丈夫かな、と一瞬思ったけど、食材はこちらの物を使っているし(海は近いが)、海苔やひじきなんかは救援物資の高級食材であまり食べないし、そもそも塩をたっぷり使うことはあまりないので大丈夫だろう。うん。


でも、しつこいけどヨウ素だとは思わなかった。栄養のための添加物、日本人の私が想像できるのはカルシウムとかビタミンがせいぜい。所変われば品変わるですね。