もやもや(1)

昨年末から、ずっと頭を離れない考え事があります。悩みというほどでもなく、でも素通りや無視ができるものでもなく。


私は現在、ボスの許容量で(甘やかしとも)ハーフタイムポスドクという立場になっています。育児と仕事を両立させる手段として、そういった立場を与えてくれたボスには本当に感謝しています。
ドイツの保育園では、3歳児以降しか預けられないので、当初はデイケア(日本で言う保育ママのようなもの)に週2,3日預けることも考えていました。が、ちびすけはお試し保育の段階でドロップアウト。あまり無理もさせたくなかったので、他人に預けるという発想はこの時点で捨てました。
1歳児でも、話しかけられている言語が、親の使っている言語と違うというのは、確実にわかるのだと思います。知らないおじさんおばさんが、ドイツ人の時と日本人の時では、やはりちびの反応は違う。多言語な環境で育つメリットも捨てがたいのですが、それはもう少しちびが大きくなって、親とひっついている安心感よりも、外への好奇心の方が強くなってからでもいいんじゃないかと。


言語が違うというのは価値観が違うということと私は勝手に解釈しています。地続き大陸にたくさんの国があって、異なる言語がひしめき、小さな時から多言語環境にいるヨーロッパ人(EU人?)の子供は、その人生の最初から、価値観は一つではなく多様なものであるという考え方を学んでいるのではないかと思うのです。
これまでの、究極的な一つの価値観をよしとし、とかく前進あるのみな時代では、多様な価値観・多様な歴史を持つということは、まるで捨てられないけれど重い足枷のようだったのかもしれませんが、多分これからは、「そもそも価値観も主義主張も多様であり、長短善悪など単純な物差しではかれるものではない」と自然に思えることこそが貴重な時代になるのだろうし、今はその過渡期なのではないかと思っています。


話がそれちゃった。


デイケアがだめだった時点では、ちびすけの昼寝時間&夜寝かしつけてから、の、1日3時間とれれば御の字かという時間をかき集めて仕事をしていました。はかどらないデータ整理、途切れまくる思考が本当に切なかった。特に論文を書いている時なんか、ある程度のまとまった時間がなければ、集中して思考することができないのです。
そこで、旦那さんに週一だけちびすけを見ていてもらい、その時間で研究所に通って仕事をしていました(数時間とはいえ、ちびと離れるのはいつ以来だろうと思い出せないほど)。しかし、断乳を迎えて、断乳後の様子見期間からそのまま休暇に入ってしまったため、現在ではなし崩し的にオール在宅仕事になっています。


以上、状況説明。そういった状況で、Hさんからの叱咤激励が頭を巡るのです。
しかしもう遅いので、続きはまた明日。また悩みつつ寝よう。