明日からアドヴェント

あちこちで紹介されているように、クリスマス時期のドイツはあちこちデコレーションされていて本当に綺麗です。お店はもちろん、個人の家でも、夕暮れに窓辺のろうそくが灯されていくのを見ていると、私はキリスト教徒ではないけれど、自然にクリスマスが待ち遠しいような気持ちになったりして。
日本にいる時は、クリスマスになるとベランダやお庭に電飾をともしている家を見ても、自分もしたいとは思わなかったんだけど、ことドイツだとそういうのが自然に見えてしまって(偏見かしら)。せっかくクリスマスシーズンにドイツにいるんだし、うちもドイツっぽくクリスマスを迎えてみようかと思っています(11月半ばからツリー飾ってオーナメントをちょっとずつ買い足したりして楽しんでいた日本人ですけどね、、、)

いつもはこんなに勢揃いしているわけではありませんが
ろうそくを模した電球がついた山形の飾り(おもに窓際に置いて、外に灯りを見せるのが目的?)は、かわいい絵が描いてあるもの(いかにもドイツっぽい)もあったんだけど、結局シンプルなものに。アドベントクランツは、本当は4本の長短ろうそくが立ってるのが欲しかったんだけど、どうしてもサイズ的に大きくなって、ちびの手が届いてしまうので断念。ろうそくは1本だけでサンタさんやプレゼントが付いてる小さなアドベント飾りにしました。やっぱりろうそくの灯りは綺麗ですね。

でもあれです、話は飛ぶんですけど「マッチ売りの少女」。童話の。マッチ売りの少女が、家族団欒で七面鳥を食べている家や、クリスマス飾りのあるパン屋さんをのぞき込んで「いいなぁあったかそうだなぁ」とうらやましく眺めるシーンがあるじゃないですか。
あれって、お話を聞いた当時(幼少のみぎり)想像したのは、マッチ売りの少女が日本家屋や近所のパン屋さん(ボンオーハシだった、私は)を覗き込んでいるところだったんです。日本家屋って普通、ご飯を食べているところが道路から見えることはあまりないし、大体、日本家屋の窓辺って夜は障子がひかれているじゃないですか。マッチ売りの少女の気持ちがいまいちイメージできなくて、「ふーんかわいそう」くらいにしか思えなかったんです。
が、先日、非常に寒かった日の夕方、スーパーに行った帰りに雨に降られ、ベビーカーの中のちびすけをかばいながら、どんどん暗くなる中、早く家に着きたい一心で家路を急いでいた時。
道路沿いにある家の、窓の中身(要するに部屋)が次々に目に飛び込んできたのです。ろうそくの灯りがこぼれていたりだとか、サンタさんとか星とかスノーマンとかのきれいな飾りが吊られていたりだとか、テーブルについてるおじいさんの前に、おばあさんが何かをオーブンから出しただとか、カップルが二人でお茶かコーヒー飲んでいたりだとか、、、どれもこれも幸せを具現したかのような暖かさだったんですよね。自分はと言えば、寒いよー雨が冷たいよーな訳で、その時に思いました。
マッチ売りの少女は、よそ様の窓を覗き込んだ時期がクリスマスシーズンで、本当に本当にかわいそうだったと。
ドイツのクリスマスシーズン、家々の窓は、道行く人が普通の状態なら「あぁ綺麗だね」で済むんだろうけど、不幸な状態の時は、不幸度倍増させてしまうような幸せオーラを放っていると思います。やはり童話はその土地でイメージすると納得度が高いですね!
、、、とここまで書いて、ふと不安になったので調べてみたら、マッチ売りの少女ってドイツじゃなくてデンマークだった。ごめんなさい。まぁ、北ドイツとデンマークは接しているからいいか。きっと家々の窓辺の雰囲気も似ているんじゃ、、ないかな?