○会話能力

町に2軒しかない魚屋さんKalterに買い物に入ったら、フィリピンの女性と会いました。
おぉアジア人だとお互い頬がゆるみ、その方の旦那さん(ドイツ人)が、お店の方にあれくださいこれ下さい言っている横で、あれこれ会話。「韓国から?」「いえ日本です、あなたは?」「フィリピンです、あなたもヴィルヘルムスハーフェンに住んでるの?」「ええ、半年くらい前から」「学生さん?」「ううん、パートタイムだけど大学で働いてます」「そっか、子供さん小さいもんね、いくつ?」話しながら、とても感じのいい方だなーお友達になりたいなーと思ったのですが。ちょうどそのあたりで、旦那さんのお買い物が終ったらしく、店員さんがこちらに向かって「何にします?」と。
店員さんに「ちょっと待って」と言い、フィリピンの彼女に「どの辺に住んでるんですか、また今度お話しましょう」と言えれば良かったんです。その文章は簡単なはずだった。しかし私は今日、ナマズとサケとメバルとカレイを(すべてちびすけのタンパク源)、適量づつ、予算の範囲内で(お財布に15ユーロしか入ってなかった)買うという難しい任務(会話能力の乏しい私にとっては)を抱えていて、店員さんに声をかけられた途端、買い物語彙を思い出すのに頭がいっぱいになってしまったのでした。彼女に「じゃあね」と言うのが精一杯。買い物を終えて店を出た時には、あたりまえだけどもう彼女の姿はありませんでした。せっかくお友達ができるチャンスかもしれなかったのに、言葉の壁は一期一会を引き起こします。
英会話、独会話(会話なんてものではなく、単語の羅列といった方が正しい)はいつもいつも、あぁ今日も聞き取れなかったし喋れなかったなーと後悔することばかりです。
外国語能力を磨くためにここにいる訳ではないし、少ない時間は、せめて自分のやりたいことに使いたい。でも、ある程度コミュニケーションを取れるようになりたいというのも、自分のやりたいことの1つであったはずなんです。実際問題、今の状況で、語学のためにまとまった時間を割くことはできないけれど、そろそろこの辺で奮起して、少しは語彙や会話能力を増やしていかないと、自己嫌悪ばかりが増えていきそうです。一日10分でもいいから語学に時間をとって、1例文でもいいから覚えるようにしていこうと思います。