凍る

11月半ばからずっと在宅仕事になっていたのですが、今日、3ヶ月ぶりに研究所に出勤しました。ちびの断乳ストレスが一段落した年明け頃から、そろそろ行こうかと思っていたけれど、毎週何かがあって、延び延びになっていたのでした。


一昨日なんか、いきなりボイラーのガス管検査があるとかで熱供給が止まる通知があり、今日こそ出勤!と行く気になっていたのに断念。しかし通知された時間帯には何事もおこらず拍子抜け。
が、その日の宵の口に、暖房給湯が全て止まってしまいました。廊下では、「お湯が止まったわ!」(多分)とか騒いでいる声が聞こえたのですが、そこに混じっている暇はなく。完全にお湯が供給されなくなる前に、慌ててちびをお風呂に入れ、お世話をバタバタしていたので、一体どういう状態なのかわからないまま、家中暖房のとまった状態で就寝。


(ドイツの多くの集合住宅では、地下のボイラーで常にお湯を沸かし、そのお湯を各家に供給して、給湯や温水暖房Heizungに使っているようです)


翌朝、10時前になってようやくHeizungが音を立て始め、温水が戻ってきたことを確認。が、念のために、その日も家を空けるのは控えたのでした。機密性の高いドイツの家ならでは、暖房がいったん切れても,それほど室温が下がらず、問題なく就寝できたんだなぁと思います(昨日の晩の外気温は−8℃とかだった)。これで、冬のドイツでも1日くらいなら暖房なしでいけることがわかりました。




で、何事もなかったため、ようやく今日になって雪道を運転し研究所へ向かったのですが、港に面した道路に出て「何じゃこりゃぁ!」。港内は一面に真っ白で、船が氷に閉じ込められています。毎日寒いなぁと思ってはいたけれど、まさか港内が凍ってるとは思わなかったのでとてもびっくりしました。
ただでさえ湾内は塩分濃度が低いのに、港内は淡水がかなり入ってるし、きっと波が弱いのも関係しているのでしょう。凍った港なんか見たことなかったので、あぁやっぱりここは緯度が高いんだなぁと、つくづく思ってしまいました。


で、嬉しがりだなぁとちょっと恥ずかしく思いつつも、帰り道、写真を撮ってみました(でも、同じようにカメラを構えているドイツ人を3人見ました)。


写真の奥が港。凍って、雪が積もっています。建物の億、左端まで白くなっている部分も、陸地ではなく港内です。




その反対側、港内の外海側。真ん中に,凍りきれない水面が見えています。(旦那さん曰く、凍りきれていないのではなく、船の通行用に砕氷してあるのだそうです。周囲が凍り付いていても船って動いていけるのね、すごい、、)




おまけ、研究所の部屋内から見えた海。

写真でどこまで見えるかわかりませんが。コーヒー飲みながら窓の外を眺めていて、遠目に何か白いモノが左から右へ動いてるのに気づき、よく見てみたら氷の固まりでした。



帰宅後
「初めて港が凍っているのを見たよ!不凍港がほしかった帝政ロシアの気持ちを今日ようやく理解したよ!」
「へえそう」
「それに本物の流氷を初めて見たよ!流氷だよ流氷!」
「流氷、、、まぁ、広義には流氷だよね、、、。ところで仕事はどうだったのですか」
「仕事?ええそれなりに。楽しかったよ、ありがとう」
やりとりに体感温度の差がかなりありました。しかし私も、セルフ励ました舌の根も乾かないうちにこれです。ははは。でもね、氷が流れていたら流氷でいいのでは。